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米無人機「グローバルホーク」を撮影、日本配備へ課題も [軍事]

 
 中国と周辺国との間の緊張がかなり高まっているわけですが、こうした中、私たちは日本とアメリカとのある重要な動きに注目しました。無人で飛ぶ偵察機「グローバルホーク」。翼の幅は40メートルという巨大な機体は、人を乗せずに1万8000メートルの上空を飛び赤外線や光学カメラで地上の人の動きを識別できます。

 このグローバルホークは今、青森県のアメリカ軍基地に配備され始めています。狙いは、北朝鮮と中国の動きを偵察すること。アメリカが極秘にしてきたこの無人機の裏側に初めてカメラが入りました。

 JNNが独自に入手した、東日本大震災の発生直後に撮影された3枚の写真です。この写真は、震災発生からおよそ19時間後の仙台市内の工場。拡大画像には、倒壊した石油タンクが鮮明に写っています。こちらは岩手県の釜石市。鉄道橋が陸橋に折り重なる形で倒壊しているのがわかります。

 これらの高解像度の写真を高度1万5000メートル以上上空から撮影したのは、米軍の無人偵察機です。震災発生に伴い、米軍は日本政府の要請を受け、被災地、特に福島第一原発の状況を把握するためグアムのアンダーセン空軍基地から無人偵察機、グローバルホークを飛ばしました。

 「(東日本大震災の)翌日には飛んできて、福島第一原発の上空も全部撮っている。無人で放射線に対しても一定の防護措置を講じた機体なので、ある程度低くても大丈夫」(軍事アナリストの静岡県立大学特任教授・小川和久氏)

 日本政府に渡された3000枚に上る写真・映像は、さらに解析度が高いものでした。当時の菅政権は刻々と米軍から送られる情報の精度に驚愕し、写真の非公開扱いを決めたのです。

 「最初の救援とか復旧の計画を作るには、重要な写真ばかり」(小川和久氏)

 そのグローバルホークが、米軍によって間もなく日本に正式に配備されます。アメリカ中西部、ノースダコタ州にあるグローバルホークの本拠地。日本のメディアとして初めて取材が許可されました。ここを拠点とする第9偵察航空団の第69偵察群。無人機による監視、偵察活動が主な任務です。

 これが最新鋭の性能を誇る無人偵察機、グローバルホークです。人が搭乗しないため、コックピットはありません。機体は軽量化され、連続30時間以上の飛行が可能だと言います。

 様々な偵察機能を持っているグローバルホークですが、特徴は何といっても下の部分です。ここにレーダーですとか、カメラを搭載しています。

 前方の膨らんだ部分には人工衛星のアンテナ、下部には高性能の偵察カメラを搭載。しかし、攻撃機能は持っていません。グローバルホークは地上のコントロールルームから遠隔操縦され、撮影された画像や動画は衛星回線でライブで受信されます。

 朝7時、基地の滑走路ではグローバルホークの整備作業が行われていました。1時間後、機体が動き出し、発進です。コントロールルームでは、機体の前方についたカメラの映像を確認していますが、死角に問題がないか、車で後ろからもチェックします。そのグローバルホークが今月末までに青森県にある米軍三沢基地に2機配備されます。

 「日本政府の招請と協力によりグローバルホークは、地域の安全保障体制強化のため三沢へ前方配備します」(米空軍・スピネッタ大佐)

 現在の配備先のグアムが台風シーズンに入るのに対して、三沢に配備することで稼働率はおよそ7割上がると言います。スピネッタ大佐は偵察対象を明言しせんでしたが、その主要なターゲットは北朝鮮や中国の軍事活動と見られているのです。

 しかし、その中国も無人機の開発を急いでいます。去年9月、尖閣諸島上空を領空侵犯したのは中国の無人機。また、韓国で相次ぎ見つかった無人機は、北朝鮮から飛ばされたものと韓国政府が断定しました。

 世界の軍事部門が今、開発に時間と金を注ぐ無人機。しかし、その運用が増えるにつれ、新たな問題も出てきています。対テロ戦争が10年を超すアメリカでは、敵の情勢を上空から偵察する無人偵察機だけでなく兵士の犠牲を払わず攻撃できる無人攻撃機の活用を進めています。その代表例が無人攻撃機、プレデターです。

 中央情報局CIAが運用を主導していて、アメリカ政府は実態をほとんど明らかにしていません。しかし、パキスタンやイエメンなどでは多くの民間人が巻き添えとなって死亡したケースが多数報告されるなど、国際人権団体は明確な国際法違反だと批判しているのです。

 「米政府はほとんど情報を公開せず、どれだけ人が殺されたかも分かりません」(米軍の無人機攻撃の調査担当者)

 一方、東日本大震災の際、その性能を目の当たりにした日本は無人偵察機3機を導入する予定で、グローバルホークがその最有力候補です。

 「日米協力はこれまで強固なものでありましたし、もし日本政府がグローバルホークを購入すると決めた場合には、そうした強い関係はさらに続くものと思います。最初に無人機が飛ぶのを見たときは目を見張りました。無人機が空の将来を背負って立つのは間違いありません」(米空軍・スピネッタ大佐)

 しかし、国際人権団体は「無人偵察機の導入を決めた日本政府がいずれ攻撃型にも興味を持ちかねない」と警戒します。

 「無人機による情報収集を始めれば、いずれ攻撃型の無人機も欲しくなると容易に想像できます」(米軍の無人機攻撃の調査担当者)
 

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米軍無人偵察機「グローバルホーク」を公開 [軍事]

 
 国内で初めて配備されたアメリカ軍の無人偵察機、グローバルホークが30日、三沢基地で公開されました。

 グローバルホークは、翼の端から端までおよそ40メートルあり、高度1万5000メートル以上の上空から地上を監視できる赤外線センサーを搭載して、アメリカ本土から遠隔操作されます。

 北朝鮮や中国の軍事活動を監視するため、三沢基地に2機配備され、在日アメリカ軍のアンジェレラ司令官は、「アジア太平洋地域での平和と安定に対する我々の責任を一層示す行動である」と述べています。
 

米軍無人偵察機「グローバルホーク」を公開 投稿者 dengekinetwork

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